神田昌典氏の無料ウェビナーを解説|AI時代の「存在起点マーケティング」とは?

神田昌典氏の無料ウェビナーから学ぶ、AI時代の存在起点マーケティングを解説するアイキャッチ画像

AIを使えば、文章が書ける。

ブログの記事も、SNSの投稿も、商品の紹介文も。

以前なら何時間もかけて考えていた文章が、ほんの数分で形になるようになりました。

僕自身も、日々の発信や創作にAIを使っています。

とても便利です。

でも、その一方で、最近こんなことも考えるようになりました。

誰もが役立つ文章を書けるようになったとき、自分が文章を書く意味はどこにあるのだろう?

そんなことを考えていた頃、マーケティングの第一人者として知られる神田昌典さんの無料ウェビナーに参加しました。

そこで出会ったのが、「問題起点」から「存在起点」へという考え方です。

興味深かったのは、まったく新しいことを教わったというより、僕自身が最近取り組んでいたことに、名前がついたように感じたことでした。

この記事では、ウェビナーで学んだ「存在起点マーケティング」と「DBE」の考え方を紹介しながら、僕自身の発信や創作で起きている変化について考えてみます。


目次

STORY|「余白に残された言葉」

禁書図書館の閲覧席で、しいは一冊の古い本を開いていた。

黄ばんだページに、短い一文が印刷されている。

〈失敗を恐れず、挑戦することが大切だ。〉

「……まあ、そうだよね」

本を読んでいたセフィラが、顔を上げた。

「なんじゃ。つまらなそうじゃな」

「いや、間違ってはいないんだけど」

しいは、もう一度その一文を見る。

「どこかで聞いたことがあるというか。知っていることだなって」

「ふむ…。では、その下を読んでみるがよい」

「下?」

ページの余白に、小さな文字が書き込まれていた。

〈今日、ようやく一歩踏み出せた。〉

その横には、古い日付。

さらにページをめくると、別の日付と短い書き込みがあった。

〈うまくいかなかった。思っていたより難しい。〉

しいは、次のページを開く。

そこにも、また。

〈もう一度やってみる。〉

「……これ、誰が書いたんだろう」

「さあのう。じゃが、先ほどより熱心に読んでおるな」

しいは、開いたページに目を戻した。

確かにそうだった。

印刷された一文は、何も変わっていない。

それなのに。

さっきとは、少し違って見えていた。


神田昌典氏の無料ウェビナーで考えた、AI時代の文章の価値

神田昌典さんは、僕が若い頃から著書を読んできた方の一人です。

マーケティングや文章術について、これまでにもいろいろなことを学んできました。

今回参加した無料ウェビナーでは、AI時代における文章やマーケティングのあり方がテーマになっていました。

その中で特に印象に残ったのが、

「問題起点」から「存在起点」へ。

という考え方です。

少し難しそうな言葉ですが、僕はこれを、今の発信を考えるうえで大切な視点だと感じました。

問題起点とは?

問題起点とは、相手の悩みや課題から出発する考え方です。

たとえば、

「時間がなくて困っていませんか?」

「文章を書くのが苦手ではありませんか?」

「夢を叶える方法が分からなくなっていませんか?」

そんな悩みを提示して、解決策を紹介する。

そして、その解決策として商品やサービスを提案する。

これまでのマーケティングでは、よく使われてきた方法です。

もちろん、今でも役立つ考え方だと思います。

実際、困っていることを解決してくれる情報は、ありがたいものです。

ただ、AIの登場によって、一つの変化が起きました。

AIが、誰でも「役立つ情報」を作れるようにした

たとえば、

「夢ノートの書き方を5つ紹介して」

とAIに頼めば、それらしい文章を作ってくれます。

「文章を書くためのコツを10個」

でも同じです。

見出しを考える。

分かりやすく整理する。

具体例を加える。

以前なら、知識や経験がなければ難しかった作業も、AIの力でずいぶん簡単になりました。

僕自身、この恩恵を受けています。

ただ、発信する側から考えると、別の問題も出てきます。

同じような情報を、誰もが簡単に発信できるようになった。

ということです。

役立つ情報を発信すること自体は、もちろん悪くありません。

でも、似たような情報が大量に並んだとき、読者は何を基準に選ぶのでしょうか。

そこで登場するのが、存在起点という考え方です。


存在起点マーケティングとは?

僕は、存在起点を次のように理解しました。

「何を教えてくれるか」だけでなく、「誰が語っているか」が選ばれる理由になること。

たとえば、好きな作家の新刊。

内容を詳しく知らなくても、

「あの人が書いた本なら読んでみたい」

と思うことがあります。

好きな漫画家の新作。

好きなYouTuberの動画。

好きなクリエイターが作った作品。

必ずしも、自分の悩みを解決してくれるから見ているわけではありません。

その人の考え方が好きだったり。

これまでの作品を知っていたり。

どんなものを作るのか、気になったり。

その人自身に興味があるから、次の発信も見たくなる。

僕は、存在起点という言葉を聞いて、そんなことを思い浮かべました。

ただし、これは「有名人にならなければいけない」という話ではないと思っています。

特別な肩書きがなくても、すでに何かを経験してきた人はたくさんいます。

その経験や考え方が、発信の中に少しずつ現れてくる。

そこに、その人ならではの価値が生まれるのではないでしょうか。

そして、今回のウェビナーを聞きながら、僕はあることに気づきました。

これ、最近の自分がやっていることに近いかもしれない。


SeaCretの発信も、いつの間にか変わっていた

僕は、SeaCretという活動を通して、夢ノートや潜在意識、未来の考え方などについて発信しています。

一方で、最近は小説を書いたり、挿絵を制作したり、物語の世界を少しずつ形にしたりすることも増えてきました。

その中で、発信の仕方も変わってきています。

Instagram|役立つノウハウから、日常や制作の記録へ

以前のInstagramでは、AIで作った画像を使いながら、夢ノートの書き方や潜在意識について紹介する投稿が中心でした。

もちろん、そうした情報にも意味はあります。

初めて夢ノートを知る人にとっては、基本的な書き方が分かることも大切です。

でも、最近は少し違います。

実際に使っている手帳。

自分の書斎。

日常の写真。

カフェで過ごした時間。

制作中の物語や、キャラクターの紹介。

そうしたものを、少しずつ投稿するようになりました。

役立つ情報を届けるだけでなく、僕自身が何に興味を持ち、どんなものを作っているのかを見せるようになったわけです。

そして、これは今回のウェビナーを聞いてから始めたことではありません。

すでに少しずつ、その方向へ変わっていました。

だからこそ、神田さんの話を聞いたときに、

「ああ、そういうことだったのか」

と感じたのだと思います。

創作|完成品だけでなく、失敗や試行錯誤も残す

もう一つ、大きく変わってきたのが創作活動です。

今、僕は『夢ノ言ノ葉』という小説を書き、その物語に合わせた挿絵も制作しています。

AIを使えば、きれいなイラストを作ることはできます。

でも、実際に一つの物語として仕上げようとすると、そんなに簡単ではありません。

人物の顔が違う。

部屋の配置が変わってしまう。

同じ人物のはずなのに、年齢が違って見える。

手や服装、カメラの位置が不自然になる。

何度も修正して、ようやく納得できる一枚になることもあります。

以前なら、こうした失敗や修正の過程は、表に出す必要のないものだと思っていたかもしれません。

完成した作品だけを見せればいい。

でも最近は、制作の途中で起きたこと自体が面白くなってきました。

なぜ、この構図を選んだのか。

どこに違和感があったのか。

どうして作り直したのか。

そんなことを記録するようになりました。

完成したイラストだけなら、ほかの人も作れるかもしれません。

でも、その一枚に至るまでに何を考え、どんな試行錯誤をしたのか。

そこには、自分自身の経験が残ります。

もちろん、制作過程を公開したからといって、必ず多くの人に読まれるわけではありません。

ただ、作品を見る楽しみ方は、少し増えるのではないかと思っています。

文章|知識をまとめるだけでなく、自分の経験を書く

公式サイトの記事についても同じです。

たとえば「夢ノートの書き方」を解説する記事。

基本的な手順や考え方を整理することは、AIにもできます。

でも、僕自身が長年夢ノートを書いてきて、何を感じたのか。

昔書いた夢を見返して、どう考え方が変わったのか。

実際にやってみて、どこでつまずいたのか。

こうした部分は、僕が自分の経験から書くものです。

AIは文章を整える手伝いをしてくれます。

でも、僕が経験していないことを、僕の経験にすることはできません。

だから最近は、一般的なノウハウを紹介するだけでなく、

「僕は実際にどうだったのか?」

を、以前より意識して書くようになりました。

今回の記事も、その一つです。


存在起点を考えるための「DBE」とは?

では、自分自身の経験や考え方を、どうすれば価値として伝えられるのでしょうか。

今回のウェビナーで紹介された考え方の一つが、DBEです。

DBEとは、次の3つの要素を指します。

D|Distinction:ほかと何が違うのか?

Distinctionは、違いや独自性のことです。

同じテーマを扱っていても、どんな視点から語るのか。

どんな経験をしてきたのか。

何を大切にしているのか。

そうした違いが、その人らしさにつながります。

たとえばSeaCretなら、夢ノートの実践を紹介するだけでなく、小説やキャラクター、物語の世界と結びつけていること。

これも、一つの違いだと思います。

B|Benefit:読者にどんな価値があるのか?

Benefitは、読者が受け取る価値です。

役立つ情報が得られる。

新しい視点に出会える。

自分も何かやってみたくなる。

物語を楽しめる。

次の作品が気になる。

価値は、必ずしも問題解決だけではありません。

僕はSeaCretを通して、夢や未来について考えるきっかけを届けたいと思っています。

同時に、物語や創作そのものを楽しんでもらえたらうれしい。

それも、読者に届けたい価値の一つです。

E|Evidence:それを支える根拠はあるのか?

Evidenceは、根拠や実績です。

たとえば、ある方法を紹介するとき、

「この方法は効果的です」

と書くだけでは、読者には判断できません。

実際に試してみた経験。

続けてきた記録。

具体的な成果。

必要に応じて、客観的な資料や研究結果。

そうしたものが、説明を支える根拠になります。

ただし、自分の経験があるからといって、誰にでも同じ結果が出ると証明できるわけではありません。

体験談は体験談として、客観的な根拠は客観的な根拠として扱う。

そこは大切にしたいところです。


DBEは、最初から完成していなくていい

ここからは、神田さんの話を聞いて、僕自身が考えたことです。

DBEという言葉を聞くと、

「自分には、ほかの人と違う特別なものなんてない」

「誰かに提供できる価値なんてあるのだろうか」

「実績がないから、まだ発信できない」

と思う人もいるかもしれません。

でも、僕は少し違う捉え方をしています。

DBEには、すでに持っているものと、これから育っていくものがある。

という考え方です。

すでに経験してきたことの中に、種がある

何かを発信し始める前から、人にはそれぞれ経験があります。

仕事で試してきたこと。

趣味として続けてきたこと。

失敗したこと。

時間をかけて学んできたこと。

自分では当たり前だと思っていること。

それらは、まだ記事にも作品にもなっていないかもしれません。

でも、何もないわけではありません。

言葉にしていないだけ。

形にしていないだけ。

そこに、独自性や価値の種があるのではないでしょうか。

行動を続けることで、さらに積み重なっていく

もう一つは、発信や制作を始めてからの話です。

僕自身、最初から今のようにサイトや小説、教材を作っていたわけではありません。

文章を書いてみる。

公開してみる。

読んでもらう。

また書く。

失敗したら直す。

そうして少しずつ、作ってきたものが増えていきました。

その過程で、新しい経験も増えていきます。

一つ作品を完成させると、次に作るときには、前回の経験があります。

一つ記事を書くと、次の記事には、前の記事を書いた経験があります。

だから、DBEは一度見つけたら終わりではない。

行動することで、さらに育っていくものなのではないか。

僕は、そう解釈しました。


STORY|「書かれていない時間」

しいは、まだその本を読んでいた。

ページの余白には、いくつもの日付が並んでいる。

〈もう一度やってみる。〉

その次の書き込みまでは、ずいぶん時間が空いていた。

〈また失敗した。〉

さらに、数ページ。

〈前より少しだけ、うまくできた。〉

しいは、ゆっくりページをめくった。

最初に印刷されていた言葉は、もうずいぶん前のページにある。

けれど、不思議と忘れていなかった。

最後の方に、短い書き込みがあった。

〈まだ途中だけれど、去年より少し進めた。〉

「……この人、ずっと続けてたんだね」

「そうかもしれんのう」

「でも、途中で何度も失敗してる」

「うむ」

「それでも、またやってみてる」

しいは、最後のページを開いた。

そこには、何も書かれていなかった。

「この人は、結局どうなったんだろう?」

「さて、どうじゃろうな」

「セフィラにも分からないの?」

「おぬしは、どう思う?」

しいは、もう一度書き込みを見返した。

最初の一歩。

失敗。

やり直し。

少しだけ進んだ日。

「……成功したかどうかは、分からないけど」

「うむ」

「少なくとも、何もしていなかったわけじゃない」

セフィラは、何も言わなかった。

しいは、最後の白いページを見つめた。

そして、ふと自分のノートを思い浮かべた。

まだ書いていないことが、いくつもあった。


「何者になるか」より、「何をやるか」を決める

僕は、今回のウェビナーを聞いて、もう一つ印象に残ったことがあります。

それは、「旗を掲げる」という考え方です。

自分は、こんなことをやってみたい。

こういう世界を作ってみたい。

こんな考え方を大切にしたい。

そうしたものを、まず自分が形にしてみる。

僕は、そんなふうに受け取りました。

ただし、最初から大きな旗を掲げる必要はないと思います。

本を出版する。

大きな講座を開く。

何万人ものフォロワーを集める。

そんなことを、いきなり目指さなくてもいい。

たとえば、

「昔から物語を書いてみたかった」

と思っているなら、まず短い文章を書いてみる。

「絵を描いてみたい」

と思っているなら、まず一枚描いてみる。

「自分の経験を誰かに伝えたい」

と思っているなら、まず一つ記事を書いてみる。

小さくても、実際にやってみる。

そこから、新しい経験が生まれます。

やる。残す。続ける。

僕が今回の学びを、自分なりに整理したのが、この3つです。

やる。

まず、自分で経験してみる。

残す。

そのときに考えたこと、失敗したこと、気づいたことを記録する。

続ける。

また挑戦する。そして、次の経験を重ねる。

たとえば、僕が今作っている小説の挿絵も同じです。

一枚作る。

うまくいかなかったところを記録する。

次の一枚で試す。

また気づく。

その繰り返しです。

完成した作品が増えるだけではありません。

自分の中に、語れる経験が増えていく。

そして、その経験を文章に残せば、いつか誰かにとって役立つ情報になるかもしれません。

あるいは、作品の裏側を知ることで、その作品をもっと楽しんでもらえるかもしれません。

そう考えると、日々の試行錯誤も、ただの失敗ではなくなってきます。


AI時代だからこそ、自分の経験を言葉にする

AIが進化することで、文章を書く作業は、これからも変わっていくと思います。

情報を整理する。

構成を考える。

分かりやすく説明する。

そうしたことは、ますます簡単になるかもしれません。

でも、その文章のもとになる経験は、どうでしょうか。

何に興味を持ったのか。

何をやってみたのか。

どこで失敗したのか。

何を面白いと感じたのか。

そして、何を大切にしているのか。

そこには、その人自身の時間があります。

僕は、AIを使わない方がいいとは思っていません。

むしろ、これからも積極的に使っていくつもりです。

ただ、AIに文章を作ってもらうことと、自分の経験を持たずに文章を書くことは、別の話です。

AIに手伝ってもらいながら、自分にしか語れない経験を残していく。

今の僕は、そんな発信の仕方に面白さを感じています。

そして、SeaCretも、少しずつそういう場所にしていきたいと思っています。

役立つ知識がある。

物語がある。

制作の記録がある。

日常の写真がある。

一見すると、いろいろなものが混ざっているかもしれません。

でも、その中心にあるのは、僕自身が何に興味を持ち、何を考え、何を作っているのかということです。

今回のウェビナーは、そんな自分の活動を、少し違う角度から見つめ直すきっかけになりました。


神田昌典さんの『魔法の文章講座』について

今回のウェビナーをきっかけに、神田昌典さんの『魔法の文章講座』についても学び始めています。

ただ、この記事を書いている時点では、まだすべての内容を視聴できていません。

そのため、講座そのものの詳しいレビューや評価は、視聴を終えてから別の記事で紹介したいと思っています。

文章を書くことや、自分の経験をどう伝えるかに興味がある方は、講座の案内も確認してみてください。

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まずは、自分の経験を一つ残してみる

存在起点マーケティング。

DBE。

旗を掲げる。

こうして並べると、少し難しい言葉に感じるかもしれません。

でも、僕が今回の学びから考えたことは、とてもシンプルです。

何者かになってから始める必要はない。

すでに経験してきたことがある。

今、興味を持っていることがある。

やってみたいことがある。

だったら、まず一つやってみる。

そして、そのときに感じたことを残してみる。

うまくいったことだけでなく、失敗したことも。

完成したものだけでなく、途中で考えたことも。

そうして続けていくうちに、自分だけの経験が少しずつ積み重なっていきます。

やる。残す。続ける。

AIが何でも書ける時代だからこそ、僕はこれからも、自分で経験したことを、自分の言葉で残していきたいと思っています。

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この記事を書いた人

夢ノートを書き続けて15年以上。書くことと未来の関係を、実践しながら探究しています。「未来を記述し、未来を読解する」をテーマに、SeaCretで日々の実践や気づき、物語を発信しています。

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